日本医療機器学会誌「医療機器学」最新号(4・6月号)のお知らせ

医療機器学91巻4月号は、2021年11月15日から大阪国際会議場で始まる第96回医療機器学会大会の予稿集となります。大阪大学の高階教授が大会長を務められ、「やってみなはれ まっさらなこと おもろいこと:Having New and Excite」をスローガンとして、特別企画講演、シンポジウム、パネルディスカッション、100を超える一般演題が掲載されています。これらの演題につきましては、大会期間中に現地で収録した上で、大会後一定期間の間、オンデマンドでの配信が予定されています。単位習得可能なWEB視聴の方法についても記載されておりますので、様々な形での参加により学会を盛り上げて新たな知識を得る素晴らしい機会として参りましょう。

また、91巻6月号は「医療機器開発と事業化をどう後押しするか」についての特集です。医療に関わる新技術の研究開発や、新事業の創出を図ることを目的として、アカデミアや民間企業の医療関係者と工学関係者が連携することを医工連携と呼びますが、実際に小児用バルーンカテーテルや潰瘍性大腸炎治療機器、腹水濾過濃縮再静注法(CART)などを開発された先生方の臨場感のある開発プロセスの総説は大変面白く、医療機器学という学問の大きな魅力だと思います。また、近年よく耳にするようになったレギュラトリーサイエンスとは、「科学技術の成果を人と社会に役立てることを目的に、根拠に基づく的確な予測、評価、判断を行い、科学技術の成果を人と社会との調和の上で最も望ましい姿に調整するための科学(第4次科学技術基本計画 平成23年8月19日閣議決定)」と定義されており、この分野での人材育成についても触れられています。

【日本医療機器学会誌「医療機器学」 Vol. 91,  No.3, 2021 目次

《原  著》

■温湿度センサを用いた高流量酸素投与器具の動作状態を監視するシステムの開発研究

山本 優人・他 P259-P267

《特  集》

〈医療機器開発と事業化をどう後押しするか〉

■特集のねらい

木下 良彦・他 P268-P269

■小児向け医療機器の開発における課題と当社の取り組み

筒井 康弘・他 P270-P277

■夢を叶えるマーケティング・開発とその結果

-潰瘍性大腸炎治療機器開発-

浅野 拓司 P278-P283

■異業種からの新規参入でクラスⅢ治療器にチャレンジ

福光 秀之 P284-P291

■研究開発をどのようにして事業化につなげるか

-アカデミアの経験を活かして-

松橋 祐輝 P292-P296

■企業が悩む医療機器規制対応:医療機器プログラムを中心に

岡本 吉弘・他 P297-P302

■クラスⅣ治療器開発と事業化を促進する基盤創成:早稲田大学ツインズでの取り組みとレギュラトリーサイエンス人材の育成

岡本 吉弘・他 P297-P302